還暦絵描き 名雲た衣子 絵とエピソード




訪問ありがとうございます。

絵を再び始めたのは、、

高校生の時に油絵を描き、就職、介護・子育てを経て、絵筆を取りました。更に20年続けるのが目標。


主に居住空間に置いた画像を使いました。


ECショップもご覧下さい。

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テッポウユリ(2017年F8キャンバス)




生け花を習う中で、一番惹かれる花はテッポウユリの 蕾 でした。咲いたユリの形より、首を傾斜させた蕾の曲線の風情は他にないと思う。それを絵の題材にして、自宅の白い壁に白基調の絵を掛けるイメージがありました。

自分の時間は取りにくい中、合間合間に花の姿をスケッチしていた。

定期的に、実家に高齢の母を訪問していたけれど、老人ホームに入居したのを機に、スケッチを1枚の絵に纏めようと思い立った。
調べておいた公募展の締め切りまであと3週間足らずだった。前年はあえなく見送ってしまったので、今が描くタイミングだろうという気持ちが押した。

キャンバスに違った形の花を並べたら、人の幼年期から老年期にも見えてきた。

花屋に何度も足を運ぶうち、店頭からテッポウユリが消えて取り寄せてもらう事になった。代わりに洋花のユリの方が、花首が上を向き華やかさが有り好まれるらしい。

仕上げは間に合い、公募展の締め切りぎりぎりに申し込み、搬入にこぎつけた。

運良く賞を頂き、それまで何度か見学に訪れていた東京都美術館に、自分の絵が展示された。

   第10回秀彩展新人賞




桃とガーベラ(2018年F4画用紙)


雛人形にお供えした桃の花とガーベラとスイートピー、かすみ草、艶消しの花器。金屏風に映り込む姫。

第11回秀彩展 現代美術賞




備前にギボウシ(2018年F6画用紙)






敷地の隅っこに植えたギボウシ、梅雨入り頃には花軸が10本以上伸び、雨で倒れて隣家のお年寄りには出入りに支障があるそう。なので、切り花にして室内に置いています。絵に描いている時、56cmの花弁からユリ科である事がわかりました。淡い紫色と斑入りの葉のコントラストの妙は地味だけど本当、隅に置けない。


剪定の後日、隣家のおばさんが出てこられ、 お元気? と仰いました。

お元気で何より。




ベレーと画材 (2018年F6画用紙)

高校時分のエピソード

絵描きと言えばベレー帽ですね。
美術の授業で1枚目の課題は校舎でした。2時間続きでもパレットに残った絵の具は翌週には固まってしまうのは惜しいから、と背景の空に明らかに無関係な色を塗りたくって締めていた。後から適切な色を乗せるつもりでいたが、先生が巡視に通り、

そこにその色は良くないんじゃないかなぁ、

と、仰った。
なぜこの色なのかを説明しても失笑を買うだけと0.1秒で予測し、

あの、これは、いいんです。

と言うに留まった。
近くで描いていたまあまあ口の悪かった友人Sが、

先生に口応えした!
明日からきっとベレー帽被って来るよ!

と言い、いかにも絵に自信があり過ぎる者に私を仕立てようとした。

後日提出したのち、講堂ロビーに他の人の絵と共に私の絵も展示されたので濡れ衣は晴らされたと思うが、結局「ベレー帽」と言う単語は自信過剰とか転じて自意識過剰を揶揄する語として私たち数人の間で定着し笑い合ったのでした。


今回、人生初のリアルベレー帽を入手し、描いてみました。
左上は画中画です。







3本のカラー
20代にお花の先生から、あなたカラーの様ね、と言われたのも今は昔。

花に見える部分より、細長い花軸に個性を感じます。直線の様でいてほんのりカーブしている所を、立ち姿と置いた形で描きました。

3本のカラー   (2019年 F4画用紙)↑

カラーとリボン (2019年 F4画用紙)

グロリオサ (2019年F10キャンバス)


グロリオサ にニューサイランを添えて生けたイメージで、様々な曲線をモチーフにしました。花3輪と蕾、背景に銀粉(錫)を使いました。





ベゴニア(2019年F8キャンバス )

絵の具を単色で購入するにはネットが便利だけど、画像で色を判断するのは結構難しい。送料も考えるとついでに他の色も選ぶことも。


届いた品を見て失敗に気づくこともある。ちゃんと確認せずに、手持ちの絵の具と同じ色番だったりする。


品薄の色のため二箇所で注文し、片方のキャンセルに失敗した事もあった。


その様な時は、この色を多く使う絵を描くというお導き、と考える。


前作の準備でオレンジ色の絵の具を買った後、手元にもある事が分かり、消費するためオレンジ色の花の絵を描いてみたという経緯。      






台風一過 〜つくばにて (2019年P6キャンバス)

今年の9、10月は毎週末のように大型台風の影響があり、この日は夕刻に漸く台風が去って行ったものの、空の色は不気味さが残っていました。




クルクマシャローム (2020年 300×300キャンバス )








夏休みに家族の好きなアミューズメントパークに行く事になった。それぞれの都合を擦り合わせた日は、私の還暦の誕生日の前日だった。

ここは施設の緻密さのみならず、園内の植込みも抜かり無い。入場して程なく、見た事のない植物が目に入った。

正方形のキャンバスに、インテリア風に仕上げてみようと思いました。


葉の縁に小さな弧を描く斑入りの植物はサンシキアカリファというそうです。


りんご (2020年 180×180キャンバス)

りんごとテーブルクロス(2020年 F4画用紙)

2個パックのうち先に頂いた方の断面色はほぼ均一でした。変色する前に断面から色付けしました。
丸ごと描いた時は自己最速で描き終わったのですが、切られたりんごをまじまじと見たことがなかったのでバランスを取るのに時間がかかりました。
皆で美味しく頂きました。




ギボウシ 配色 (2020年F6変形 画用紙)

狭い花壇のギボウシ。背面に壁があって放射状に拡がることができずひしめき合って伸びている。葉脈と斑入りを独自の色で表現してみました。

来年は株分けしてあげようかな。



修正しました


うちのギボウシを見て色付けを思い立ったものの、他のギボウシの画像を拝見するに、伸び伸びと八方に広がる様子が本来の形と再認識し(知ってはいた)申し訳ない気持ちになりました。ので、葉の重なり具合を直しました。






胡蝶蘭とギボウシ(2020年5月F4画用紙)

花壇にある十枚十色の斑入りギボウシと、蝶に見立てたピンクの胡蝶蘭を2輪だけ



苦瓜(2020年 F4キャンバス 油彩)

幼児期より庭に成っていたゴーヤーを描いてみました。熟した種と外側の濃い緑のコントラストに夏を感じました。


希望的観測(2020年 F4キャンバス 油彩)

住宅の階段の造りがきれいなので、階下から階上までを、視点を中心に置いて纏めました。階上、階下の背景色はイメージです。上った先が明るいといいです。 


助手席より (2020年 F0キャンバス)

夜景(2020年 F4キャンバス 油彩)

家族を送った帰り道で、辺りは夜景になりあらゆる照明が際立つ絶景を何箇所か見ることができます。環状7号線の陸橋を降りる時は遠くまで車道が見渡せる一瞬の絶景スポットです。

デンドロビウムファレノプシス (2020年SM 油彩)


デンファレをアクセントに添えることは多いものの、主役で使うのは難しそう。複数の花付きで一つ一つの花に向き合うこともなかったので描いてみました。